コンピュータからデータを受け取って点字用紙に点字を打ち出す機器を「点字プリンター」と呼びます。
アメディアお勧めの点字プリンター
活字のデータをそのまま点字プリンターに送信しても点字を打ち出すことはできません。点字を打ち出すためには、点字用のデータを送信する必要があります。
点字プリンターは、点字のデータを受け取って、それをセットされた用紙に打ち出す作業を行なう機器です。
点字用のデータを作成する方法として、
の二つの方法があります。
点字データを直接編集するためには、点字の規則を正確に把握している必要があります。作業としては、英文を直接英文タイプライターで入力するのと類似しています。
点字の規則通りに点字データを入力・編集できる人のことを「点訳者」と呼びます。
一方、後者の方法で点字データを作成するのは非常に簡単です。
自動点訳ソフト「EXTRA」
を使えば、ワードで書いた文書ファイルからでも点字データを瞬時に作成することができます。
しかし、この方法は、あくまでも「機械翻訳」ですから、点訳の精度は100パーセントではありません。
ですが、英文から機械翻訳で日本語を作成するのとは異なり、かなり精度の高い点字データを作ることができます。活字データに意味の区切り目と関係のない改行コードが入っていなければ、上記「EXTRA」での機械翻訳精度は99パーセント以上と言えます。
1957年(昭和32年)、東京教育大学(現筑波大学)教育学部特殊教育学科は、日本電信電話公社(現NTT)武蔵野研究所の協力を得て、紙テープによる最初の点字プリンターを試作しています。また、同じような研究が1960年頃米国で行われています。
1969年、米国フロリダ州でジョン・ガンター、ラリー・エリア、ガイ・カーボノーの大学生3人が、目の見えないクラスメイトに対して何とか点字の資料を提供しようと考え、共同で紙テープ式点字プリンターを開発しました。この仲良しグループが1970年代初頭に起こした会社がトライフォーメイション・システムズであり、世界最初の点字プリンター・メーカーとなったのです。
この会社は、1980年代に入って、イネーブリング・テクノロジーズ・カンパニーと名前を変え、「ロメオ」、「ジュリエット」などの優れた点字プリンターを世界中に流通させています。1990年に発表した「ブック・メーカー」は、世界最初の両面同時印刷型点字プリンターであり、その技術が「ジュリエット」や「ジュリエットプロ」などに継承されています。
アメディアお勧めの点字プリンター
1972年、日本タイプライターに勤めていたエンジニア、岡崎史郎は、岡山盲学校の点字製版機の修理などを頼まれてやっているうちに点字に興味を持ち、紙テープで印刷するタイプの点字プリンターを開発しました。岡崎はこの製品を持って仲間数人と独立し、岡崎事務機製作所を設立しました。
この点字プリンターは、6点漢字の考案者、長谷川貞夫が2台購入し、1973年1月の初の活字データからの点字印刷及び1974年12月の初の点字入力からの活字印刷に用いられ、大きな歴史的役割を果たしています。
その後、岡崎は1970年代後半に翼システムという会社に入社し、日本で初の普及型点字プリンター「翼プリンター」を開発します。
こうして、1980年代後半になると、米国の「ロメオ」、「バーサポイント」、ドイツの「ティール」、日本の「ESA」や「翼プリンター」、「オーツキ・プリンター」などの実用機がようやく日本国内に普及してきます。
1990年代に入ると、表面と裏面を同時に打ち出す点字プリンターが開発され、米国イネーブリング・テクノロジーズ・カンパニーの「ジュリエット」や「ET」、スウェーデン・インデックス社のブレイル・エベレスト、ブレイル・ベーシックなどの輸入製品もよく使われるようになってきました。
現在、日本国内では、日本テレソフト、ジェイ・ティー・アール、オンキョーエンタテインメントテクノロジー、カトレアサービス、レンテックなどが点字プリンターを製造し、アメディア、ケージーエス、エクストラなどが海外から点字プリンターを輸入して販売しています。
2011年11月30日記述
文責:望月優