第1章 かんたん操作で使う

この章では『快速よむべえ』のもっとも基本的な使い方を説明します。

1.1.開始と終了

『快速よむべえ』の開始と終了は、 PC 本体前面にある電源ボタンを使います。 電源ボタンを押すと約30秒ほどしてから音楽が流れます。 電源を切るには、もう一度電源ボタンを押してください。

イラスト:電源ボタンを押しているところ
注意
『快速よむべえ』の起動と終了は、 かならず電源ボタンを使っておこなってください。 コンセントを直接抜き差しすると、故障の原因となります。 電源ボタンは、一度だけ押せば反応します。 電源ボタンを押してもすぐには電源が切れない場合がありますが、 これは快速よむべえが終了処理をしている最中ですので、そのままお待ちください。 また、何も操作しない時間が1時間経過すると、本機は自動で終了します。 続けて使いたい場合には、一度ファンの音が止まるまで待ち、再度電源を入れなおしてください。 (付録C-1. 音声・拡大読書器モードの設定項目自動電源オフで設定ができます)

カメラについて

『快速よむべえ』 のカメラには印刷物を照らす照明があります。 照明は、開いたカメラの腕の先にタッチ式のボタンがあり、これを押すと点灯します。 (常に消灯した状態で起動し、ボタンを押すたびに明るさが3段階に変化、4段階目で消えます) 点灯すると読み取り結果が変わることがあるので、試してみるとよいかもしれません。 なお、光沢のある印刷物は、照明をつけないと認識精度が上がることもあります。

音量について

内蔵スピーカーの音量を調節するには、バックスペース(BS)キー と マイナス(-)キー を使います。 バックスペース(BS)キー を押しながら マイナス(-)キー を押すと音量が上がり、 バックスペース(BS)キー と 取り消し(Tab)キー を同時に押しながらさらに マイナス(-)キー を押すと音量が下がります。 また、本体背面のオーディオ出力端子には、 イヤホン・ヘッドホン等を接続することもできます。

1.2.印刷物を読む

『快速よむべえ』 (以下「本機」と略します) で印刷物を読むには、 まずカメラの下の原稿ガイドに印刷物を置きます。 このとき、読みたい面が上向きになるように置いてください。 カメラをはめる原稿ガイドの穴の場所は撮影範囲がA4の場合とA3の場合とで異なります。 用紙を置く場合、 長い辺がカメラの足元へ向くように置きます。

原稿ガイドが付属する製品の場合

原稿の端を原稿ガイドの隅に合わせるように置きます。

一体モデルの場合

原稿の端を原稿ガイドの隅に合わせるように置きます。

一体モデルにてカメラの下に原稿を置いたところ

読み上げモデル・拡大モデルの場合

原稿の端を原稿ガイドの隅に合わせるように置きます。

読み上げ・拡大モデルにてカメラの下に原稿を置いたところ
キー説明
印刷物を読み上げるには、一番右の手前にある 読み取り(Enter)キー(縦長のキー)を2回ポン・ポンと押します。 撮影音が鳴り、しばらくすると内容を読み上げます。
ワンポイント
本機では、いくつかの操作はキーをポン・ポンと2回押してから はじめて動作する仕組みになっています。これは、どのキーにどの操作が対応しているか わからないときに、目的のキーを手さぐりで探しだすためのものです。
まずキーを1回押すと、そのキーに対応する操作の説明をします。 この後、もう一度同じキーを押すと、実際の操作が実行されます。
1回目のキーを押したあとに、何もせずしばらくそのままでいると、 この操作は取り消されたことになり、取り消し音がなります。

このように、本機ではキーを押したあとに必ずその操作の説明をします。 キーを押したために異常な動作をすることはありませんので、 遠慮なくいろいろなキーを押して位置を確認してみてください。

1.3.読み上げの停止と再開

本機は、読み取った印刷物の内容をどんどん読み上げていきます。 ページの最後に到達すると、読み上げは自動的に停止します。

キー説明
途中で読み上げを止めるには、真ん中の 停止・再開(5)キーを押します。 このキーは1回押すだけで動作します。もう一度押すと、 停止した位置から読み上げを再開します。

1.4.進む・戻る

停止・再開(5)キーを中心として、上下左右の位置に 十字キーが配置されています。 本機では、読み上げ位置の移動はすべてこの 4つのキーでおこないます。

イラスト:十字キーの表示
キー説明
現在読み上げている部分から少し戻るには、左キーを押します。 現在読み上げている部分から少し進めるには、右キーを押します。 上キー下キーは、 これよりももう少し大きい幅で進んだり戻ったりします。

印刷物の場合、左右のキーは文節単位の移動になり、 上下のキーは文単位の移動になります。

これらのキーは本機の他の操作でも使いますので、 「少し進むときは右、少し戻るときは左、ある程度大きく戻るときは上、 ある程度大きく進むときは下」というように覚えてください。 上キーと下キーはメニュー項目の移動にも使います。

1.5.速度の変更

マイナス(-)キーを使うと、 読み上げ音声の速さを変えることができます。

キー説明
読み上げを速くするには、マイナス(-)キーを1回押します。 キーを押すたびに、読み上げ速度が少しずつ上がっていきます。 読み上げの速度には10段階あり、いちばん速い状態までいくと、 次はゆっくりした速さに戻ります。

なお、本機の標準では「速さ3」になっています。

1.6.現在位置を知る

現在の本機の状態を知るにはプラス(+)キーを使います。

キー説明
プラス(+)キーを1回押すと、 本機は現在読み上げているページ番号と総ページ数、 ページ中の読み上げ位置を報告します。

1.7.操作がわからなくなったとき

本機の操作パネルの左上には取り消し(Tab)キーがあります。 このキーは本機の操作を取り消すのによく使いますので、 覚えておくとよいでしょう。

キー説明
操作がわからなくなった場合は、取り消し(Tab)キーを押します。 このキーを押すと、本機は現在の動作を中止し、操作前の状態に戻ります。
ワンポイント
本機の状態がどうしても元に戻らない場合は、 一度電源を切ってから、もう一度電源を入れてください。 本機は読み取った印刷物をすべて記憶しているため、 電源を切っても読み取った内容が消えることはありません。