大震災、原発事故後の政治状況を愁う!

私の歴史に対するコメントとして

3月11日14時46分、日本の太平洋沖でマグニチュード9.0の大地震が起こり、岩手、宮城、福島を中心に、東北地方と関東の太平洋岸に地震と津波の猛威が襲った。

7月17日時点で、震災と津波による死者と行方不明者数が28000人を超えている。

あわせて、東京電力福島第1原子力発電所にて電源供給がストップしてしまう事故が起こり、日本全土に放射能災害を今も振りまきつづけている。

本来は団結しなければならない政治

千年に一度といわれる大地震が引き金になって、なおかつ人間にはコントロールが聞かない原子力発電所の事故がおきたという歴史的大災害の今、国をマネジメントする政治は本来大同団結してこの苦難に取り組まねばならないことは自明の理である。

それにも関わらず、今、与野党こぞって菅おろしの動きに包まれている。

このような歴史的危機段階において、菅直人総理大臣の資質を問題にしたりしている場合ではないのではないだろうか。

「菅総理が辞職すれば協力する」と言っている自民党議員も、菅さんを何とか早く降ろそうとしている民主党議員も、ともに太極が見えない愚かな政治家達だ。

大局観のない政治家達

政治家というものは、50年後、100年後の社会を見据えてよい社会を築こうという意欲に燃えた人々だと私は勘違いしていたようだ。

今の菅おろし議員たちは、政争の愚に陥っている。

特に民主党の議員たちは、こんなに支持率の低い、国民に任期のない総理大臣を支えていたのでは、自分も次の選挙で支持されないのではないかというきわめてエゴイスティックなパワーバランスの中で自分の立場を決めているようにしか思えない。

50年後、100年後を見据えて日本社会を復活させるためには、一刻も速く現在の権力に自らの意思で全面協力し、とにかくこの異例の歴史的災害ピンチから脱することが先決なはずだ。

最初の掛け違え

3月19日だったか、菅首相は自民党の谷垣総裁に副総理兼復興大臣への就任を打診した。

もしも私が谷垣氏だったなら、文句なしにこれを受けていた。

確かに、民主党と自民党は2台正当性で争いあうのが健全な政治スタイルだという平時の常識から言えば、菅首相の打鍼は唐突であり、また谷垣氏の拒否も普通の態度として受け止められるだろう。

しかし、この大震災は未曾有の国難なのである。

つまり、有事なのである。平時の感覚で、政争感覚で判断してもらっては困るのだ。

最初の掛け違えは、復興大臣を受けなかった谷垣氏の大局観のなさにあるのだ。

無責任な内閣不信任決議案

このような状況の中で、自民党、公明党、立ち上がれ日本は6月1日に内閣不信任決議案を提出して秘訣された。

しかし、秘訣されたとは言え、民主党の小沢派もこれに同調する動きを見せたため、それを食い止めるためか、菅首相は「メドがついたら責任を若い人に引き継ぐ」発言をし、これが後に民主党内での菅おろしの動きの引き金となった。

この流れを10年、20年のスパンで考えたとき、明らかにこんなときに内閣不信任決議案を出している場合ではなく、どうしたら内閣に協力しつつ復旧・復興を加速できるかというスタンスですべての物事を考えるべきであったと歴史的に総括されるであろう。

もちろん、菅内閣の打つ手には未熟な点、物足りない点がたくさんあることは言うまでもない。

しかし、歴史的ピンチのときに、対策が未熟だから、指導力に欠けているからと行って、その内閣の足を引っ張ることは、イコール国民の足を引っ張ることになっていることに機が付かない野党政治家達は、残念ながら霞ヶ関という小さな箱庭の中の常識しか持たない、視野の狭い人達だと弾ぜざるを得ない。

自己保身の政争に走る民主党議員たち

野党の内閣不信任決議案は秘訣されたものの、その後にこの決議案が引き金となって、民主党内にも管おろしの波が湧き上がってきたことは、「政治戦争」としては野党の戦略はある程度成功しているといえる。

しかし、私が問題にするのは、こんなときに政治戦争をしている場合なのかということなのである。 政治戦争の結果、菅内閣の支持率が低下し、菅首相に止めてもらったほうが自分の政治生命のためだと判断した民主党の大物議員たちは、こぞって管おろしの発言をするようになった。

私は、元来民主党支持であったが、今回の民主党内から起きた管おろし発言で、少なくともそのような発言をしている議員は、将来に渡っても決して支持しないことを決意した。

これは、私が菅首相を支持しているからではない。「今」という歴史的エポックにおいて、首相を批判し、卸そうとすることこそ日本のためにならないと思うからである。

よって、私は、少なくとも、次の任期満了の総選挙までは、誰が首相であっても、その内閣に全面的に協力すべきと考えている。

私の生き方

最後に、私も政治家の批判ばかりしていたのでは、今のマスコミと同じ穴の狢になってしまう。

私自身は、微力ながら、自分の影響の及ぼせる範囲で、人々のニーズを満たす商品やサービスを提供しつづけて行きたい。

そして、今回は、あまりにも政治家達に失望したため、このような文章を私の記録として書かせていただいたが、基本的に私は人を批判しない。

常に、私は、「私があの人だったらどうするだろう」と考える。

今回も、もしも私が首相だったらどうするだろう、どんなことができるのだろうと考えた。 私が首相だったら、もちろん全力は尽くすが、菅首相以上のパフォーマンスを出せる自身はない。

一方、もしも私が谷垣総裁の位置にあったとしたら、間違いなく菅首相の復興大臣への呼びかけに応じていたので、「もしも私が・・・だったら」というスタンスでこの文章を書かせていただいた。

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